効率よく受験勉強を進めるための過去問の活用方法
無駄な努力をしないで志望大学合格を勝ち取る秘訣
過去問は受験勉強に欠かせないものです。
試験の形式、問題量、出題範囲は、過去問を分析することでしか分かりません。
合格ラインと制限時間を把握し、早い段階から本番に向けた効率的な学習をしましょう。過去問ノートが効果的です。
◎過去問を分析することで効率的な勉強法が見えてくる
受験勉強に欠かすことのできないものが過去問題です。
いきなり取り組んでも難しいだろうと、本番直前まで後生大事に取っておくなんてことは間違ってもしてはいけません。
受験する先を決めたなら、一刻も早くその大学の過去問題を入手しましょう。
過去問には知っておくべき情報がふんだんに詰め込まれています。
試験の形式、問題量、出題範囲はその最たるものでしょう。過去問を分析することで、効率的な勉強法が見えてきます。
例えば、英語の形式に注目してみます。
長文問題が中心になるか、文法問題の比率はどの程度か、英作文や和訳は必ず出題されるのか。
文章で自分なりの解答を記述する問題が多いのか、選択肢から選ぶのが中心となるのかでも、必要となる勉強はまったく異なります。
問題は、ボリュームだけではなく制限時間を意識しながら全体像を把握することが大切です。
制限時間が90分ならば、長文に当てられる時間は50分くらいで、残りの時間を文法と英作文にまわせば良いだろう…といったように、実際の試験時間を意識することで時間配分の感覚も身に付けられるのです。
出題範囲も受験先によって大きく変わります。
英語や数学などでは、問題に顕著な傾向があったとしても総合的な理解は必要です。
英語の試験で長文メインだったとしても、英単語や英熟語、文法の知識無くしては歯が立ちませんよね。
但し、理科や社会科であれば、過去数年の傾向を確認することでその部分に特化した学習ができます。
◎合格最低点を確認するためにも過去問を
そして、もう1つ重要となるのが合格最低点です。
試験といっても、目指す到達点は満点を取ることではなく、あくまで合格ラインを超えることです。
合格最低点を確認することで、受験生に求めている能力のレベルが明らかになります。
最終的なゴールをそこに合わせていくことで、無駄のない効率的な勉強が可能になります。
実際の勉強方法としては、まず過去問ノートをつくります。
過去問題集をコピーし、左ページに問題、右ページに解答・解説を貼って下さい。
穴埋め問題や記述問題の解答は、赤の水性ペンを使って正しい答えを書き入れます。
重要だと思われる部分は黄色いマーカーで目立たせましょう。正誤問題では正しいものをピンクの蛍光ペンで塗ります。
過去問ノートは科目別に作成し、何度も繰り返し読み込みます。
もちろん、受験問題なのでそう簡単には理解できません。早い段階から取り組んでいれば、なおさらです。
それでも、高校1年、2年のうちから始めた方が良いのは理由があります。
過去問を記憶していれば、本番までにそのレベルの問題を解けるようになれば良いという目安が自分の中にできます。
ゴールが見えていれば、目先の勉強でも力の入れどころがはっきりしてきます。
何度も繰り返していくうちに、大学側がどのような答えを求めているかという出題者の意図も透けて見えるようになってきます。
国語の長文などは「自分がどう思うか」よりも、「出題者が何を求めているか」を見抜けるかどうかで差が付きます。
◎解答の仕方を身に付けよう
せっかく過去問をやるのですから、実際の試験に即した解答テクニックも身に付けていきたいところです。
例えば、長文を読んでから設問に答えるという方式の英文や古文、現代文。何が書いてあるかの検討もつかないままに、初めて見る難解な文章を真面目に頭から読んでいては時間が足りなくなってしまうかもしれません。
普段の勉強ならそれでもかまいませんが、試験本番で時間切れになるのは困りますよね。
長文問題の鉄則は、設問や注釈に先に目を通すこと。長文でもあらかじめタイトルが示されている文ならば、理解の助けになってくれますよね。同じことです。
設問や注釈をヒントに、何が書いてあるのかおおよその見当を付けるのです。
何のヒントもないままに読んでも、1回目ではテーマが何かということぐらいしか分からないでしょう。
設問から内容を推理していれば、あらかじめテーマと問題となっている事柄をふまえて問題に挑めます。
短時間で正解にたどり着くには、テクニックが武器となります。
選択肢問題でも、上手い解き方は存在します。選択肢をまずはじっくりと読み込みます。
選択肢の文章を区切っていき、同じ部分と異なる部分を見極めます。
確実に正解だと判断できる材料がない場合は、明らかに間違っている設問を消去法で省いていきます。
本文を読んで該当部分が見つかれば良いのですが、そう簡単にはいきません。
常識的に正しい意見を述べているからといって、安易に選んでしまうと危険です。
ミスリードを狙ったひっかけ問題かもしれません。
世の中でどう言われていようと、問われているのは問題出題者の意図する答えです。
そこを間違えないようにしましょう。
選択肢問題は制限時間を決めて取り組みましょう。
どうしても絞り込めなかったら、どちらかを記入して割り切りましょう。
次の問題に進むときに、後でやろうと空欄にしておくとマーク式では解答欄を間違ってずらして記入してしまう恐れがあります。
空欄は作らないように心がけましょう。