受験に合格するための目標設定のコツ
明確な将来の目標がなければ、目先のテストの得点に一喜一憂してしまいます。
そうなると、受験までのモチベーションを保つのも難しくなります。
合格後にやりたいことを目標としましょう。そこに至るために、今やらなければならないことが見えてきます。
◎将来に就きたい仕事など、「自分がどうなりたいか」のイメージを明確にする
受験を突破するために日々勉強に勤しんでいても、いつの間にか「何のために自分が頑張っているのか」が分からなくなってしまうことがあります。
「努力しているのに、定期試験で点が取れない」「模試で思うように成果が出ない」。自分の中に明確な将来の目標がなければ、ちょっとしたことでやる気はしぼんでしまいます。
受験勉強は長い冒険に出るようなものです。目先の木々や建物ばかりを目標物にしていれば、すぐに道に迷ってしまうでしょう。
長い旅路を迷うことなく目的地にたどり着くためには、ゆるぎない北極星のような目印が必要です。
どういうことかというと、まずは何のために合格したいのかを自分に問うことです。
大学に合格して、その先に何があるのか。将来就きたい職業があるのなら話は早いでしょう。
その仕事に就きたいと思った動機もあるでしょうし、実際にその仕事で活躍しているイメージも思い浮かべやすいです。
◎就きたい職業などがない場合はキャンパスライフを思い描く
しかし、今の段階では「自分が就きたい仕事がある」など、将来の夢がはっきりしている子どもの方が少ないかもしれません。
そうならば、大学入学後のキャンパスライフを想像してみましょう。
あこがれの教授の指導を受けている様子、学友たちと活発に意見を交わし合う情景、サークルで仲間を増やし楽しんでいる姿…。
「大学合格」はもちろん、現段階の最大の関心事でしょう。
しかし、長い人生から考えてみれば、一つの通過点に過ぎません。
その後に控える人生を謳歌するためのゲートが開いたにすぎないのです。
大学合格は、将来、自分の夢をかなえるための手段です。目的は、その後の人生を自分の思うように生きることです。
◎受験合格だけしか見えなくなるとモチベーションが続かない?
毎日ひたすら勉強していると、いつの間に手段と目的が入れ替わってしまうことがあります。
手段が目的になると何がまずいのでしょう。
合格だけしか見えなくなってしまうと、定期テストや実力テストの結果が良ければ浮かれ悪ければ落ち込んでしまうようになります。
一喜一憂ばかりしていては、気持ちの上下で無駄にエネルギーも消耗してしまいます。
目先の結果に振り回されてモチベーションが急降下。何とも効率の悪いやり方です。
受験に限らず、勉強する際にはまず目標を立てること。病気の人を救いたいという思いがあるのならば、医者や看護師になるのが目標となります。
そして、医者になるのでれば医大や医学部のある大学に進む必要があります。
その大学に入学するためには、どのくらいの学力が求められるのか。
それは、今の自分の実力とどの程度の開きがあるのか。目標と自分の力が明確になれば、あとはやるべきことは自ずと見えてきます。
人というものは、終わりが分からなければ途方に暮れてしまう生き物です。
ゴールも目的も知らされることなく、ただひたすらに走れと言われてどこまで頑張れるでしょうか。
反対に、遠くに見える陸上競技場の中にゴールテープが張られていると言われれば、力を振り絞って何とか走り続けられます
受験勉強のような地味ですぐに結果が出ないことだからこそ、本当の目標を掲げて邁進する人と、偽りの目標に振り回される人の間の差は大きくなります。
後者は仮に合格したとしても、合格したことで気が抜けてしまうかもしれません。
前者は充実感や達成感も大きく、人生のキャリアを重ねていけるでしょう。
◎手を動かして自分がやるべきことを書きだす
大学受験のモチベーションを維持していくためには、これまで述べてきたように数年後の自分の姿を具体的にイメージすることが大切です。
夢や目的を細部に至るまでイメージすることは、潜在意識に働きかけることになります。
やりたい仕事があるのならば、目指す大学も決まります。
志望大学が決まれば、現状で足りない能力を補うという近くの目標が見えてきます。
志望校では英語の読解に重きを置いているから、苦手な英語に力を入れなければならない…。
嫌いな英語の勉強だったとしても、理想の仕事につながっているとイメージできれば、投げ出さずに頑張れるはずです。
合格後の自分をイメージできたら、目標に到達するために「今、やらなければならないこと」を書きだしていきましょう。
将来の夢を実現するためには、志望校への合格が大前提です。
受験までは何年、何カ月あるでしょう。
合格ラインが分かれば、あとどれくらい点を稼がなければならないのかもはっきりします。
それぞれ得意不得意もあるでしょう。
自分が、今後伸ばしていかなければならない弱点と向き合う勇気も必要です。
やる気が少しでも湧いているうちに、実際に手を動かして自分なりの目標を書きだしておきましょう。
◎6W1H法で目標を明確にする
具体的には、6W1H法に当てはめていきます。5W1Hはよく知られていますよね。
5W1Hは
いつ(When)
どこで(Where)
だれが(Who)
なにを(What)
なぜ(Why)
どのように(How)
です。6W1H法では、なぜ(Why)が2つになります。
1つ目のWhyは「なぜ」合格したいのかを書いてください。
例えば、医者になるなどです。
ポイントとなる2つ目は、1つ目のWhyの理由を書きましょう。医者になって離島の医療を守りたいなどです。
書いたものは、目につく場所に貼っておいてもいいでしょう。
定期的に未来をイメージすることで、存在意識に働きかけることができます。