勉強より勉強の方法や勉強する仕組み作りの方が大切

プロが教える超勉強法  

真面目に取り組んでいるのに結果が出ない人は、勉強法が間違っているかもしれません。

知識を頭に入れるだけで満足していませんか?

実際の試験で使える知識を身につけるためには、問題集のアウトプットに重きをおきましょう。

 

◎勉強の本質はインプット中心よりアウトプット中心 

学校の授業も真面目に聞いていて、ノートもしっかりまとめている。

自宅学習でも毎日コツコツと参考書や問題集と向き合っている…。

それなのに、一向に努力の甲斐が見られず、いつしか本人のやる気も萎えてしまう。

自分は勉強ができないと思い込むのは、ちょっと待って下さい!

成績が思うように上がらないのは、単に今までの勉強法が間違っていただけかもしれません。

学校では勉強のやり方までは、意外に教えていないものです。

気力と時間を無駄にしないためにも、早い段階で自分なりの学習法を確立すること。

大学受験までの長丁場の受験勉強を乗り切るには、効率的な学びのスタイルを身につけることが必須です。

頭がいいとされている子どもの中には、無意識で実行している場合もあります。

ですが、大半の人はどうやって勉強すればいいのか迷いながら進めているのが実情です。

よくありがちな悪い例としては、作業しただけで満足してしまっていること。

授業でとったノートをまとめ直し、図表や色分けも駆使した「作品」を作り上げて満足していませんか。

教科書にも、重要度に応じてマークやラインをきれいに使い分けているかもしれません。

暗記用の単語帳もお手製で、凝った子ならイラストまで自作するケースもありますね。

不得意な分野を集めて、問題集を自作する強者もいます。

このこと自体は悪いことではありません。手を動かすことで頭に入ってくるという側面もあります。

ただ、怖いのは作業自体が目的になってしまうこと。いつの間にか、目的と手段が入れ替わってしまっているのです。

ゴールはあくまで記憶と理解です。

そこに至る前段階でやった作業で、けっこうな達成感を覚えておしまいにしてしまうのでは、真面目で地道に取り組む子どもほど陥りがちな罠です。

時間には限りがあります。このやり方のままでは、インプットだけで時間が足りなくなってしまうでしょう。

たとえ頭に入れることができたとしても、学習はインプットとアウトプットが対をなしてこそ定着します。

インプットの際にも、実際に問題として出されるシチュエーションを想像しながら取り組むことが肝要です。

試験で使えるようにするためには、覚えたことを確認するアウトプット、つまり問題演習が欠かせません。

例えばダンスが上手くなりたいからと、ずっとダンサーの映像やステップの教本を読んでいる人がいたらどうでしょう。

知識を入れるのも大事だけれど、実際に踊ってみたら、と言いたくなりますよね。

勉強だって例外ではありません。成績を上げたいのなら、単に知識を詰め込んでいるだけでは上に行けません。

もう一段階上に登りたいのならば、問題を解く。これに尽きます。

問題演習に取り組んだら、解きっぱなしにしないこと。間違えた部分は、自分の弱い部分です。

重点的に復習することで、苦手箇所がなくなり試験の得点も上がっていくでしょう。

 

◎東大出身者のマネよりも基本原則に基づいた勉強法 

勉強法を語る番組や雑誌で、「東大生」というキーワードは王道です。

現役東大生の受験勉強法や子どもを東大に入れた母親の教育法は、多くの人の興味を引き、あやかろうとする人が後を絶ちません。

「偏差値が低い」「落ちこぼれ」が大逆転するストーリーも、手を変え品を変え新しいものが登場します。

確かに、一発逆転できる魔法のような方法があるのなら、誰だって真似したくなります。

実際にそうしたマニュアル本を手に取ってみた方もいるでしょう。

読んでみると、「なるほどそういうものか」とその時点では感心するかもしれません。

サクセスストーリー風に仕上げられているものが多いので、読後は気分も高揚するでしょう。

しかし、いざ今度は自分の番と机に向かってみても、思うようにはいきません。

なぜなら、著者とあなたは違う人。もともと備わっている能力も、得手不得手、性格だって異なります。

東大生が勧める勉強法だとしても、東大に現役合格するくらいのポテンシャルがある人です。

東大にいるような人は、幼児期から誰に言われることなく勉強している子が大半です。

目的に向かって突き進む集中力と精神力も並外れています。

そして、一番忘れがちなのが、東大生は勉強ができない人の気持ちはわかりません。

プロスポーツの選手を思い浮かべて下さい。

その分野では誰もが認める超一流の人でも、人に教える立場となると、とたんに普通の人以下になってしまうことがありますよね。

理論的に言葉にして教えることが苦手で、感覚的にしか教えられない。

これは、本人にとってできて当然のことだから、できない意味が分からないのです。

東大生の勉強法も同じです。そこに書いてあることは、一部の人にとっては真理かもしれません。

ですが、一般の人にとっては鵜呑みにするのはお勧めできません。人はそれぞれ異なるように、適した勉強法も様々です

勉強の原理原則に基づいて、自分なりにオーダーメイドの勉強法を作り上げていくしかないのです。