お母さんに行ってほしいことは会話すること

子どもが学習する場所は、塾や学校だけではありません。
一番長い時間を過ごす自宅は、経験画像の処理能力を磨くための場所でもあるのです。
もっとも、子どもに「勉強しなさい」と言ってもあまり効果はないでしょう。
子どもは、苦痛に感じるものをやりたがりません。
やりたくない事を強要すると、脳力は逆に下がってしまうという事は、すでに説明した通りです。
 自宅では、お母さんが先生の役割を演じて下さい。
もちろん、塾で行うような学習を指導するという意味ではありません。
お母さんに行なって欲しい事は、子どもと「会話する事」です。
別に難しい事ではありません。子どもに、「塾でどんな勉強をしてきたの」、「学校でどんな事を学んできたの」と聞いて下さい。
子どもが話している間は、お母さんはあくまでも聞き手に徹しましょう。
もし、会話の内容で少しでもわからない事があれば、「もう少しそこのところを教えて」と聞いてみましょう。
 ここで重要な事は、子どもの話す事について、決して否定はしない事です。
お母さんの質問に対して、子どもが答えていく。この会話を何度も反復していく事で、子どもの経験画像処理能力、アウトプット能力が飛躍的に伸びていきます。
 最初は一日五分でもかまいません。継続して子どもと会話する習慣をつける事が重要です。
しばらく続けていくと、子どもとの会話がどんどん円滑になっていく事を実感出来るでしょう。
この習慣が子どものコミュニケーション能力を高め、
相手に分かりやすく伝えるためにはどう説明すればよいのかという論理的な発想や国語力の向上に繋がっていきます。
もうお分かりですね。会話は「その日に学んだ事を経験画像で処理して、相手にアウトプットする」最も効率的な学習方法なのです。